LINE広告の始め方と活用術:いま注目される理由と成果を出すポイントとは?
- SNS
はじめに
SNS広告の選択肢が増える中で、「LINE広告」が注目を集めているのをご存知でしょうか?
国内で圧倒的なユーザー数を誇るLINEは、もはや生活インフラの一部。そんなLINE上に広告を出すことで、ユーザーとの自然な接点が生まれ、WEBサイトへの集客やお問い合わせ獲得に直結する施策が可能になります。
とはいえ、「本当に効果があるの?」「運用が難しそう…」と不安を感じる企業担当者さまも多いかと思います。この記事では、LINE広告の特徴や活用事例、はじめるためのステップ、さらにはWEBサイトやMAツールとの連携による集客効果の高め方まで、わかりやすく解説します。
貴社のWEBマーケティングにおける新たな武器として、LINE広告を検討するきっかけになれば幸いです。
もくじ
なぜ今「LINE広告」なのか?──時代のトレンドとユーザー行動の変化
近年、広告を取り巻く環境は大きく変化しています。かつてはテレビや新聞、雑誌といったマスメディアが広告の主戦場でしたが、スマートフォンの普及にともない、現在ではSNSや検索エンジンなど、ユーザーの生活に密着したWEBメディアが主流となっています。
そのなかでも、LINE広告はとりわけ注目を集めている存在です。
生活インフラとしてのLINE
LINEは、国内で月間9,600万人以上が利用するといわれている、日本で最も普及したコミュニケーションアプリのひとつです(※2025年時点)。
家族、友人、同僚とのやりとりだけでなく、ニュースや天気予報、買い物、決済まで、日常生活のあらゆる場面に溶け込んでいます。
つまり、LINEは日常そのものであり、企業がお客さまと自然につながるためのプラットフォームといえるでしょう。
従来の広告のように「見せる」「気づいてもらう」ではなく、生活の中に違和感なく届けるというアプローチが可能です。
広告疲れとユーザーの心理的障壁
現代のユーザーは、インターネット上の広告に対して「うるさい」「邪魔」と感じることも増えてきました。
そのため、いかにユーザーのストレスを最小限に抑え、興味関心を引くことができるかが重要です。
LINE広告は、ユーザーが普段から使い慣れているトーク画面やLINEニュース内など、自然な流れの中で表示されるため、広告としての心理的ハードルが低いという特長があります。
時代が求める「1to1コミュニケーション」
また、今のマーケティングでは「1対多数」ではなく、「1対1」でのコミュニケーションが求められています。
LINE広告は、年齢・性別・地域・興味関心などをもとにした精度の高いターゲティングが可能で、いわゆる刺さるメッセージを届けるのに適したツールです。
例えば、店舗に近い地域に住むユーザーにクーポンを配布したり、過去に商品を閲覧したユーザーにリターゲティングをおこなったりと、まさにパーソナライズされた広告が実現します。
LINE広告の仕組みと種類──広告フォーマットと配信先を理解する
LINE広告は、LINE株式会社が提供する広告プラットフォームで、LINEアプリ内をはじめとする関連サービスに広告を配信できる仕組みをもっています。
ここでは、LINE広告の基本的な仕組みと、主な広告フォーマット・配信面について分かりやすく解説します。
LINE広告の仕組みとは?
LINE広告では、広告出稿から配信・効果測定までを一元管理できる「LINE広告マネージャー」を使用します。
ここで広告クリエイティブを登録し、ターゲット設定、配信予算、配信期間などを指定すれば、すぐに広告配信をはじめることが可能です。
広告費は「クリック課金」または「インプレッション課金」のいずれかを選択でき、少額からスタートできる点も魅力です。
中小企業や個人事業主でも、WEBサイトへの集客を目的とした広告出稿を気軽にはじめることができます。
主な広告フォーマット
LINE広告には、さまざまな表示形式があります。以下が主な広告フォーマットです。
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カード型広告(静止画・動画)
もっともスタンダードなフォーマットで、画像または動画とテキストを組み合わせた広告。
バナー広告のように目を引きやすく、WEBサイトへの誘導にも適しています。 -
カルーセル広告
複数の画像や動画を横スライド形式で表示する広告です。
商品やサービスのラインアップ紹介に効果的で、視覚的にアピールできます。 -
動画リワード広告
ユーザーが動画を視聴するとLINEポイントなどの報酬が得られる仕組みの広告。
エンゲージメントが高く、ブランド認知にも有効です。 -
LINE VOOM広告
旧LINEタイムラインにあたる動画中心のコンテンツ面に表示される広告です。
SNS的な感覚で自然に視聴されやすく、若年層へのリーチに向いています。
配信先(配信面)の多様性
LINE広告は、LINEアプリ内だけでなく、LINE関連の外部サービスにも広告を配信できます。
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LINEトークリスト
LINEのトークリスト最上部に表示される広告。日常的に目にする箇所に表示されるため、非常に高い視認性を誇ります。 -
LINEニュース・LINE VOOM・LINEマンガなど
各コンテンツ内にも広告が配信され、ユーザーの興味関心に合わせた接触が可能です。 -
LINE広告ネットワーク
LINE外の提携メディアにも広告を配信できるネットワーク。広告のリーチを大幅に広げることができます。
ターゲティング機能
LINE広告の強みは、やはり高精度なターゲティングです。性別・年齢・地域・興味関心・行動履歴などに加えて、自社の保有するデータをもとにカスタムオーディエンスを作成し、より細かな配信戦略を立てることも可能です。
LINE広告の活用イメージ──業種ごとの使い方と検討ポイント
LINE広告は、業種や業態を問わず幅広く活用できる広告媒体です。
ここでは、実際の事例ではなく、各業界で想定される活用イメージをご紹介しながら、導入を検討する際のヒントをお伝えします。
小売業:地域密着型プロモーションに最適
LINE広告では、配信エリアを「市区町村レベル」で細かく設定することができます。
これを活かして、店舗の近隣ユーザーに対してキャンペーン情報や割引クーポンを配信すれば、店舗への来店促進が期待できます。
活用イメージ
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新店オープン時に周辺地域へ告知
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季節ごとのセール情報を限定配信
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再来店を促す「次回割引クーポン」の配布
飲食業:メニューやキャンペーンの訴求に強い
食欲を刺激する写真や動画は、LINE広告との相性が非常によく、新メニューの告知や期間限定キャンペーンの拡散に効果的です。
LINE VOOMなどの動画広告を使えば、視覚的に訴える表現も可能です。
活用イメージ
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季節限定メニューの動画紹介
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平日ランチの集客施策としてクーポン配信
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顧客属性ごとに異なる特典を案内
サービス業:予約やお問い合わせへの導線設計
美容サロンや学習塾、不動産などのサービス業では、「予約」「資料請求」「相談」のような行動を目的とする広告が有効です。
LINE広告を活用することで、ユーザーとの第一接点をつくることができます。
活用イメージ
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カレンダー連携でスムーズな予約導線を設置
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LINE経由でのカジュアルな相談受付
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資料請求ページへの遷移を目的とした広告配信
BtoB企業:認知拡大やリード獲得に活用
LINE広告はBtoCだけでなく、BtoB企業にも活用の幅があります。
特に、展示会・セミナーの告知、資料ダウンロードなど、認知拡大や見込み客獲得のきっかけとして有効です。
活用イメージ
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特設ページへの誘導広告
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業界特化型コンテンツ(eBook等)のダウンロード促進
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ターゲット層に合わせた属性配信による反応率の向上
LINE広告×WEBサイト・MAツール連携で広がる集客の可能性
LINE広告は単体でも高い効果を発揮しますが、WEBサイトやMAツール(マーケティングオートメーション)と連携することで、集客から成約までの流れをより効率的に、かつ成果につながるものに進化させることができます。
この章では、具体的な連携方法やそのメリットを詳しく解説します。
広告→WEBサイト→お問い合わせの流れをスムーズに
LINE広告をクリックしたユーザーがたどり着く先として、WEBサイトの最適化は非常に重要です。
例えば、広告で興味を引いたにもかかわらず、リンク先のWEBサイトが見にくい、スマホ対応していない、導線が分かりにくい、といったケースでは、離脱の原因になります。
チェックすべきWEBサイトのポイント
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スマートフォンでの表示最適化
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広告の内容と整合性が取れたランディングページ
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お問い合わせ・資料請求ボタンの目立つ配置
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ファーストビューで伝える「メリット」や「価値提案」
LINE広告から流入したユーザーは、比較的関心が高い状態です。
そこを逃さず、スムーズに次のアクション(お問い合わせなど)につなげる設計が、コンバージョン率の向上に直結します。
MAツールと連携することで「追客」まで自動化
LINE広告から得たリード情報(見込み客のデータ)を、MAツールと連携させることで、ただ集めるだけでなく、効果的に育成することが可能になります。
例えば以下のような活用が挙げられます。
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広告経由でダウンロードされた資料に対して、自動でフォローメールを配信
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過去のWEBサイト訪問履歴に基づいて、セグメントごとに異なるLINE広告を再配信
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スコアリング(関心度の見える化)により、優良見込み客への対応を強化
これにより、広告→WEBサイト→MAツール→営業支援という一連のマーケティングサイクルが自動化され、限られたリソースでも効果的な集客と顧客対応が実現できます。
具体的な導入事例:中堅製造業の取り組み
ある中堅の製造業では、自社WEBサイトをリニューアルしたうえで、LINE広告を活用した資料請求キャンペーンを実施。
さらにMAツールと連携し、ダウンロード後のフォローメール配信、見込み客のスコアリングを自動化した結果、営業担当が本当に熱度の高い顧客だけにアプローチできるようになりました。
結果として、リードから商談化までのスピードが従来の2倍近くに改善されたとのことです。
連携が生む“広告運用の視える化”
WEBサイトやMAツールと連携することで、どの広告が成果につながっているのか、どの顧客層が最終的に購入・契約につながっているのかといった「運用の見える化」が可能になります。
これは、次の広告戦略やコンテンツ改善にも役立つ貴重なデータになります。